50代女の正社員転職活動顛末

しごと

仕事探しは自分探し

オーバー50、それも大した資格や経歴のない、一般事務程度をやってきたような女にこの世の中、働き口はない。

私はまず、「転職」でググったら出てきた転職エージェントに登録してみた。

リクルートのとか専門系のとか。

電話面談させてください、って話になったのでお願いした。

が、私の経歴を見るに、とてもエージェントが動く人材ではないと思ったのだろう、一ヶ所は「うちでは難しいですね」とハッキリ言われ、もう一ヶ所にはやんわり「うちでは難しいですね」と言われた。

まぁ仕方ないなとは思ったが、そのやんわりな方のエージェントの子に少し話を聞いた。

エージェントを使って人を採用しようとしている会社は、人一人の採用に対してエージェントに100万円とか支払っているそうだ。

なので、そんなそんじょそこらへんに転がってるような人材を雇いたいわけじゃなく、絞りに絞って求人をかけているんです、という話だった。

そうだったんですね。

何せ四半世紀ぶりの転職活動、何も知らないんです。

申し訳なかった。

エージェントは無い。

どうもお騒がせしてすみませんでした。

という、どんより気分で終わった。

これからどう先に進んだものか、と止まってしまったのだ。

自力で探す

しかし、そのそのエージェントの子がアドバイスをくれた。

貴女のような条件ならエージェントではなく、求人サイトやハローワークだ、と。

(体のいい厄介払いと思われるが)

そのアドバイスに沿って

  • リクナビNEXT
  • ハローワーク

に登録した。あとは

  • シニアジョブ
  • エン派遣
  • エンゲージ
  • 各種派遣会社

に登録、そして仕事を探し回った(ネット上で)。

メールは山ほど来る。

求人はある。

紹介予定派遣なら、と思って派遣会社で応募をしても、派遣会社に登録させられただけで仕事自体は断られる。

最初は私にも希望の業種、職種があった。が、それはほんの少ししか経験がない業種。

そんな仕事に応募しても1時間後にお祈りメールが来るほど、箸にも棒にもひっかからなかった。

経験が少ない、という理由で。

本当は年齢ですよね?と言いたかったけれど。

求人はある。が、50代には、無い。

需要と供給のすり合わせ作業

そうこうしているうちに結局自分が今やってる仕事(一般事務)と同じ職種に応募すると、多少企業から反応があることがわかってきた。

(タクシードライバーや、葬祭系や、介護系のオファーはもとからあったけれど)

その中でも「20代、30代活躍中」とか「未経験者歓迎」とか書いている求人は若いのが欲しい、と言っているようなものなので最初から候補には入れなかった。

「ブランク不問」「シニア歓迎」てのが有れば求人詳細を見た。

正社員もしくは紹介予定派遣、自分が行きたいと思える会社、通える会社、やれると思える仕事、そこそこの条件。

それらが揃って満を持して応募。

結果、お断り。

それを繰り返すうちにどんどん自分の中で、応募の条件が削ぎ落とされて行った。

正社員、通える会社、社会保険有り。くらいのレベルにまで。

もう、待遇とか年間休日とか気にしていられなくなった。

第一希望、第二希望、とかあったけど、そんなことも言っていられる場合じゃ無くなった。

そしてそんな中で私に「面接に来て下さい」と言ってくれた少々トチ狂った会社にそのまま内定をもらえることが出来た。

正社員、事務職、社会保険有り。

年間休日が少ないことはこれから色々大変だろうなとは思うが仕方ない。

50代前半の、ろくに資格も経歴もなく、長年非正規をやってきた女の一ヶ月間に亘る転職活動の顛末でした。

心の健康を大切に

面接受けたあと、手応え微妙で、「ダメだー採用してもらえない気がするー」って思った時、不安で不安で少々精神を病みそうになった。

なぜならこの次、面接まで辿り着ける会社にいつ巡り会えるか、全く見当もつかなかったからだ。

翌日の朝、採用内定の連絡をもらえたのでそれからは落ち着けたけれど、あれがもう少し長引いていたら、ちょっとオカシな人になってたかもしれないと思う。

ちなみに私を断った会社は今でも募集をかけている。それくらい50代は要らないのだ。

転職活動は在職中にやるべきだと思う。心を病まないために。

たとえ失業手当が貰えるとしても、それで心を安定させることは出来ない。

数ヶ月先には無くなるとわかっているものなので。

転職大変だけれど、運不運、ご縁、時勢、さまざまに左右されてしまいがち。

自分がどう頑張っても仕方ない部分もあるってことを念頭に置いて、在職していられるのなら在職しながら気長に探せばいいと思う。

私は退職の日が決まっていたためほぼ一ヶ月勝負だったけれど、これ以上長くても自分が疲弊したと思うので結果良かったと思っている。

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